2011年6月24日金曜日

CRH 380A 中国高速車両 米国で特許取得?

中国版新幹線 米で特許申請準備 日経

7月に北京~上海間の高速新線が開業する 高鐵
(300km/hと250km/hと列車速度により運賃が異なる)
当初は350km/h運転を予定していたが、前鉄道省幹部が更迭された関係で、方針が300km/hに変更された。
主力車両が青島南車で製造された CRH 380A
ベースは川崎重工が開発したJR東日本のE2系
現地ではCRH2として運行されており、当初は250km/hで運用する事を想定していた。
神戸で製造された3編成と、現地でライセンス生産された当初56編成は250km/h運行されていた。
この編成はモーターを積まない付随車を多めにして、性能を抑えている。(4M4T)
距離の短い区間なら問題無かったが、運行区間が長くなるにつれて、新造車両を製造すると共に、電動車を増やした改造(6M2T)を行い、高速化に成功した。
前鉄道省の方針もあり、野心的な350km/h運行を目標に、高速新線の整備と車両増強を行った。
(騒音等の環境配所を盛り込んでいないから出来た事でもある)

内陸部の開発と、リーマンショックによる輸出減少の影響を避ける為、景気浮揚策の側面を持っている。
技術を提供した側では、350km/hでの営業運行を想定していない為、運行速度を落とすように申し出、独自の車両(CRH380A B)を製造するに至る。
左 CRH2C-147 (武漢鉄路局)
当初の60編成以降に製造された車両
最高 350km/hで運行できるように、電動車の比率を高めている

独自の改造部分を中国の自主開発として、特許を抑えようとしているらしい。
高速鉄道の輸出を有利に進めたい思惑が見える。

川崎重工も25年前から、ニューヨークの地下鉄車両製造を行っており、貨車製造と共に車両工場がある。
米国の都市間高速鉄道は、東海岸で運行されているAmtrakのアセラ程度であり、1900年代に建設された路盤の影響で、運行速度はそれ程速いわけではない。
ゆえに特許を確保するよりは、自社の技術(暗黙知)を抑えた方が有利ではある。
特許を申請するのは、技術を排他的に使用出来る反面、根拠になる技術を公表する事にもなるので、公示期間中に使用されている技術を解析して、異議申し立てを行う事になるでしょう。
南車や北車の独自技術がどんなものか、興味があるところです。

新幹線自体は狭軌での高速化技術を元に開発されてきましたし、台車や空気バネの改良と立体交差を行う事により高速化を達成したので、台車周りが争点になりそうです。

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